33歳の男性が考えるWaacking/やってる理由

Waacking

お疲れ様です!アブーです。a.k.a.アブージ

前回はWaack Battleについて書きました。

勝手に書いたことですが、共感の声や励みになる等のお声を聞けて嬉しかったです、有難うございました!

実は前回の記事で筆を止めた部分があるので、今回はそこについてです。

Waackバトルに出る流れは説明したのですが、その上でAbooはなぜWaackのジャンルで出ることを続けているのか、という点です。

これはもう「なぜ自分がWaackをしているのか」という話になってきます。

また、ジャンル自体の話にもなるので、自分の言葉で、最低限だけWaackについても言語化してみます。

Waackとは

1970年代、ゲイで黒人というだけで差別が激しかった状況だったと聞きます。

自分らしさを隠さないと生きていけない社会において、唯一、自分を解放できる場所だったのが夜のディスコで、

そのセーフティな空間で起こったのがWaackingだと聞いています。

多くの先輩方や海外WSなどで聞いた内容を、Abooが自分なりに落とし込んだのがこんな感じです。

普段抑圧されていたからこそ衣装も派手になりやすいし、ストリートとは違う印象がある、というのも納得でした。

もっというと最初はWaackingじゃなくて、差別的な意味合いが強いPunkingという呼び名だったり、

漫画の効果音に使われていたWhackが元になっていたり、一回ブームが落ち着いたけど火付け役にこの人がいたり、

日本でもWaackと呼ばれるようになったのはある人たちがTyroneに会いに行ったことがきっかけだったり、色々あります。

歴史の部分やキーパーソンについては、アブーより詳しく正しく理解している先輩・先生方がいるので、その方々に聞いてください🙇‍♂️

誰に聞けばいいかわからない人はアブーに連絡ください、自分もできる限り答えます。

AbooにとってのWaacking

自分の性はストレートの男性なので、Waackingを乱暴に自分事に落とし込むと、「自分らしくあれるもの」だと解釈しています。

自分らしく、となると自分はやっぱりカッコイイものが好きなので、Waackシーンは「自分がカッコイイと思うこと」を提示していける場、だと認識しています。

また、性自認の面で私はカルチャー通りではないですが、現代社会での生きにくさから深刻に悩むことはありました。

特に、会社員という働き方や、なりたいと思ってやっと就いた仕事がどうしても自分に合わなかったことなどですね。

そのため、抑圧から解放されて自分がやりたいと思ったことをやる部分は、通じている部分かと思っています。

こういう経緯があるうえでやるなら、自分にとってWaackingといえるのでは、と思って踊ってます。

なぜSoul&Waackを選ぶのか

そこで自分にとっての「かっこいい」とは何か?と考えると外せないのがSoul danceです。

もう10年以上前になるけど、Soulを踊ってる人のショーの途中でしれっと出てくるWaack(当時はパンキングと呼ばれていたもの)です。

このファーストインプレッションが鮮明で、個人的にSoulとWaackは切り離せないものになってました。

カルチャーとしては別ものであることは理解しているのですが、自分の踊りに限っては今更分離できないです。

Waackバトルでも、「これが自分のWaackや!」という気持ちで、Soul&Waackのスタイルで踊っています。

Japanese Waacking

Soul&WaackとJapanese Waack、ほぼ同義と捉えていい気がしますが、やる人や場面次第で、また少し違うような印象もあります。

違いを説明するなら、

Soul&WaackはSoulの動きに腕を足すことでできるもの、

という印象もあるし、

SoulとWaackをやってる人がその人なりの感性で踊ること、

を指すこともできると思います。

一方、Japanese Waackは日本でパンキングと呼ばれていたときの腕の振り方を指す気がします。

個人的には大阪の感じ・東京の感じ・九州の感じ、と、Japanese Waackといっても地域で空気感や腕の振り方が違う印象です。

アブーの場合、最初は大阪のJapanese Waackの振り方を練習してて、後から東京の振り方を教えてもらいました。

自分で東京の振り方をベースに振り作りをするのはまだまだ練習中なので、大阪・東京で、また違いがあると認識させられます。

勝手な解釈だと、九州の振り方は東京と近いと思います。

歴史的にどっちが先か後か、誰がどう関与していったかまではわからないので、また情報収集しときます。

他ジャンルと比べて

あくまでWaackの特徴を整理するために、優劣とかの話ではない前提で、他のジャンルとWaackを比べてみます。

完全にアブーの主観です。

Waacking他ジャンル
・無形
(動きの名前がほぼない)
・音楽や歌詞への意識が大切
・フィジカル以外も大切
・有形気味
(動きに名前がある)
・動きのおもしろさが大切
・フィジカルの良さが
評価されやすい

個人的には、Waackingは無形な部分が多くて、それがジャンルの魅力に繋がってると思います。

動きに名前がないことがほとんどなので、広まりにくさはあるかもしれないけど、その分だけ自由ですよね。

その人の遊び心次第でドラマ・アティチュード・ムーブなどが無限に広がるし、

same timeとなれば人や曲の組み合わせで何が起こるか全くわからないです。

その人の歴史から遊びが生まれる瞬間もあるからオンリーワンも感じやすい気がします。

そして生きていればその人の歴史も更新されるから、新しい遊びが生まれる、ずっと遊べる、それが自己表現にもなる。

試されるという面もあるし言い方は変ですが、人生の趣味やおもちゃとしてこれ以上のものってなかなかないかも。

また、Waackはフィジカルもあったほうがいいけど、感動を生む点でそこは特に重要じゃないジャンルだと思います。

他ジャンルは動きがWaackに比べて定まっている分、崩しや組み合わせで遊ぶことになる気がしています。

遊びやオリジナリティを出すことは他ジャンルでもできるけど、その幅広さや遊びやすさはWaackのほうにありそうだな〜と思います。

まぁ、その分の難しさはあると思うけど(n回目)

また、他ジャンルは動きの面白さやすごさを表現することが多いのに対して、Waackは歌の意味や表現自体が加わります。

ある意味、Waackではお芝居や演技みたいな、俳優に求められるものが必要になることがある気がしています。

それゆえにWaackをやっていない人には面白さが伝わりにくい現象も起こってると感じます。

個人的には、お芝居の要素や歌詞の意味まで加わると大変やなぁと思うのが率直なところですが、

歌詞を調べる癖がついたり、知ることで他のダンサーさんの踊りの意味がわかったりもあるので、なんだかんだ楽しいの総量は増えています。

他ジャンルでも音楽であることは大切ですが、ムーブに対しての加点はWaackよりも起こりやすいと思います。

まとまらない小話

Locker時代「パンキングって何なんですか?」って聞いたら、「Soulに腕がついたやつや」と聞いたこともあります。

最近になって「なんで体から腕振るんですか?」って聞いたら、

「ジャズの動きを元にしてるからやな」と回答をもらい、「Soulとの関連は?!」ってなってるところです。

次会えた時に踏み込んで聞いてみます。

今の自分の話に戻すと、AbooはSoul&Waackをやってますが、Japanese Waackの要素も大きめに持ってる感じです。

これからダンス的にはどうなっていくかわかりませんが、Japanese Waackを意識することは続けていきたいです。

海外遠征に何度か行ってきましたが、このスタイルをやる人はおらず、誰かが続けることに意義があると勝手に感じています。

海外の人からすると謎な動きだと思うし、辛口だと「Waackじゃない」と言われそうなものだと思うけど、かっこええからなぁ。

やるしかないがな!です。

おわり

もっと良さげなことを書けそうな気がしたんですが、ぼやっとした気がします。

そういう回もありますよね。

海外のバトルにも出たことで書いてみたいと思うことも出てきたので、また何か書きます。

今気づいたけど、アブージってデバージにかけてますよね、有難うございます松さん!

「困ったときに俺の名前を出すな!」と肩ヌリヌリされそうですが、松さんは怖くないしとても優しい人です。

今回も有難うございました!!

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