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「声優の養成所や専門学校って高い…」
「お金がかからない方法で声優目指せないかな…」
日々のレッスン費や授業料が高くてなんとか独学でできないか、と思う方は多いと思います。
私も、分割で学費を払っていることがありましたが、安くはなかったし、別の方法を考えたこともありました。。
ここでは私が声優を目指す上で独学はどうなのか、今回も過去の自分みたいな声優志望さんに向けて、説明をしてみます。
⭐︎独学で声優を目指したい方は目次から「独学で道を切り開く練習法6つ」をクリックしてください。

Aboo(アブー)
Webアニメ出演、声優養成所に2年半、
マンツーマンの声優スクール、舞台芝居を経験。
「声優を志望し始めた頃の自分」を想定して、
声優を目指す人に向けた発信をブログで行う。
現在はダンサーをメインに活動中。
詳しいプロフィール…【こちら】
結論|独学で声優になるのは難しい
結論としては、独学で声優になるのは難しいです。。
現役で声優をしている方々を見ても、ほぼ全員、養成所や劇団などで修行をしていますよね。
最初は未経験で、新人発掘オーディションで合格して声優になった人も、その後は事務所と契約して養成所でお芝居の基礎を学んでいるくらいです。
ちなみに、未経験で声優になった人の例には、沢城みゆきさん、花江夏樹さんが有名です。
特に、花江夏樹さんは養成所に入らず独学で練習した後にデビューをしています。
声優の知り合いの人に練習方法を聞き、早口言葉を録音したり、テレビの映像に合わせて録音したり、
録音したデータを知人に聞いてもらったりして練習していたそうです。
ただし、それも花江さんが高校生の時の話なので2009年ごろの話。
よほどの才能や学習スキルだけでなく、練習量や運がないと、独学でのデビューは一般的には難しいといえるでしょう。
厳密には声優になること自体は簡単
声優は資格などがないため、極端な話、名乗ってしまえば声優になれてしまいます。
そのため、厳密には”独学では声優として食べていくのが難しい”という表現が正しいでしょう。
とはいえ、手段にこだわらなければ、自分の声で稼いでいくことは以前よりも現実的な時代になってきました。
ランサーズやクラウドワークスで、自分の声を納品するお仕事を選べば、宅録声優として仕事は可能でしょう。
独学だと難しい理由
なぜ独学では声優になるのは難しいのかというと、単純に考えて、
専門学校や養成所でプロから学んでいるライバルと比較すると、独学で彼ら/彼女ら追い抜くことが難しいです。
もちろん、全く勝ち目がないとはいいません。
とはいっても、何もノウハウがない状態で、全国のやる気に溢れた声優志望を出し抜くのは厳しい戦いでしょう。。
声優志望の人口が増えていく一方で、声優として活躍できる椅子の数の増加は全然追いついていません。
正攻法で声優になるなら、より良い環境で正しい努力をしていることが基本だとわかりますね。
声優になる方法
いわずもがなですが、正攻法は、声優の養成所や専門学校で演技力を身につけて、オーディションを勝ち抜いて事務所に所属することです。
新人発掘オーディションなどで優秀な成績を残せば、プロダクションや事務所から直接声がかかることもあるでしょう。
少数派のパターンでは、全然業界外の人が、音響監督や制作陣と仲が良くて、チョイ役で出ることもあると思います。
子供向けアニメの年一回の映画のときに芸人さんや芸能人が声を当てることもありますよね。
最近ではYouTubeやSNSなどで自主制作した作品を載せやすくもなっているため、
それらがきっかけで出演の依頼をもらえることもあるかもしれません。
正攻法以外の方法では、制作陣や業界関係者との繋がりがあるかどうかがポイントでしょう。
「そういえばあんな声の人がいたな」と思い出してもらえる状態になれば、
媒体の種類はわかりませんが、声がかかる可能性があるでしょう。
独学で道を切り開く練習法6つ
それでも独学でなんとかしたい!という方向けに、効果的だったなと思う練習方法やマインド、
今から独学で目指せと言われたら、アブーがやることを紹介していきます。
お芝居は受信だと認識する
まず、私のお芝居の先生で一番尊敬している方の言葉で、最初のレッスンで基礎中の基礎として聞いたことです。
言葉だけでは伝わらないかと思いますが、お芝居は受信です。
一緒にお芝居をする人を感じる、状況を感じる、などなど、自分のお芝居に求められるものは、周りから受信することが第一歩です。
目立とうとして奇をてらったことをすると変な雰囲気になってしまうだけです。
演技力を上げる方法をたくさん学ぶ前に、前提として、自然体で、受信することが大切だと覚えておくことをおすすめします。
声を磨く・鼻腔共鳴
ナチュラルに感じることができたとして、でもそれを表現するための声がないと、これもまた始まりません。
大きな声を出せる、胸式呼吸と腹式呼吸の違いや使い分けができる、通る声を出せる、
主人公みたいな声、クールな二枚目の声、賑やかな三枚目の声、モブ声などなど。
まずはシンプルにカラオケに通って、声の大きさの最大値を上げる、高い音程も出せるようにする、でも良いと思います。
また、良い声を出そうとすると、鼻腔共鳴(びくうきょうめい)という手法にたどり着くかと思います。
大雑把な言い方をすると、鼻腔と呼ばれる鼻の奥のほうで声を響かせると良い声に聞こえやすくなる、というものです。
方法が気になる方は、YouTubeなどで調べてみてください。
鼻濁音・無声化を理解する
どちらもググればすぐに出てくると思います。
鼻濁音は「が」を鼻にかけて発音することで「か°」と表記される出し方になることです。
無声化はある条件化で子音を発音しない発声の仕方です。
無声化は少し、理解したりできるようになるまでに時間がかかるかもしれません。
外郎売などで滑舌を良くする
外郎売(ういろううり)は、外郎という薬の売り手が、早口で外郎の説明をする場面をセリフにしたものです。
早口言葉の練習に一般的に使われるもので、YouTubeには声優さんが表現をつけて読み上げる動画もあります。
私も養成所にいる時は、台本を見なくても、表現をつけた上で言えるくらい練習しました。
アニメのセリフを文字に起こして表現を学ぶ
実際に放映されたアニメの1シーンをノートなどに書き起こしてみると、勉強になることばかりです。
私は、進撃の巨人で藤原啓司さんが1人語りをするシーンの文字起こしをして衝撃を受けまくりました。
「絵の切り替わりごとで読む雰囲気を変えてる…?」
「ここでこういう読み方をするために序盤は違う読み方をしてたのか…?」
「行の頭ごとで声の高さを変えてる…?」
普段なら普通に聞いてしまうところが、こんなにも技術が散りばめられていたのか、と感動したのを覚えています。
他の例だと、テイルズオブジアビスのゲーム版にて大谷育江さん演じるシンクの最終局面の語りも勉強になりました。
ルークやアニスのお芝居も、シンクを引き立たせるために徹してるんだ〜とわかりますよね。
ネタバレOKな方は以下の2:40〜5:21あたりをどうぞ。ぜひ聞いてほしいです!
この練習方法、超おすすめです。
シーンごとで何を視聴者に見せたいのかがわかるので、
自分がお芝居をするときにも、そのシーンの意図を伝えるために、自分が役を動かせるようになるでしょう。
もしここでシンク以外のキャラが目立とうとしたら、一気に変な感じになりますよね。笑
アニメがたくさん放送されている現代は、言い換えると教材がたくさんあるということでもあります。
まず学ぶのであれば、有名な漫画やブームになってるアニメから、セリフ起こしをしてみてください。
録音した声を誰かに聞いてもらう
芸は誰かがお客さんになってくれて、やっと完成するものです。
声優の場合は、自分の声の芝居を誰かに聞いてもらうことが最終的なステップになるため、
友達や家族など、聞いてくれそうな人に聞いてもらったほうが良いです。
初めは恥ずかしいかもしれませんが、そのうち慣れますし、自分では想像できないフィードバックをもらえることもあります。
例えば私なら、こんな気づきがありました。
- 自分では声が低いと思っていたけど中くらいと感じる人が多かった。
- 「悪役っぽいけど実は善人」みたいなキャラが合いそう
- キャラの幅を見せるボイスサンプルを作ると良さそう
聞いてくれた人の声優としての実力みたいなものを分かったうえでフィードバックをもらうことが大切です。
実力のある人が言うことと、声優と全く関係のない人が言うことは、また意味が違ってきますからね。
私の場合は、同じ養成所の同期や、先生に聞いていました。
学習の費用を抑えて声優を目指す方法5つ
なぜ独学で声優になることに関心があるかというと、学費が気になるから、という方も多いのではないでしょうか。
ここでは多少ならお金をかけられるという方向けの方法について紹介します。
単発のワークショップに行く
お芝居や声優に関係する単発のレッスンやワークショップであれば数千円で受けることが可能です。
どんな人が講師をするのかは確認しておくべきですが、お芝居の初歩と呼ばれることを知るのは可能でしょう。
個人的に落とし穴だったのが、声優さん以外の音響監督などのワークショップもおすすめだということです。
声優さんは現場で、自分の解釈だけで演じているわけではありません。
制作の立場にいる監督から、ディレクション(お芝居の方向性を決める要望)を受けることもあり、
それらを聞いた上でその場で修正して、声をあてます。
声優ではない立場の人に、自分のお芝居がどのように見えるのかを知るチャンスでもありますので、
積極的に応募してみるとよいでしょう。
リモートで受けられるスクールに通う
最近はリモートで受けられるスクールも増えています。
実際に対面で受けられる養成所や専門学校よりも、安価な金額で受けられる可能性があるでしょう。
私も、声優さんやナレーターさんが運営しているリモートのスクールを契約していた期間があります。
対応の良し悪しはありましたが、運営者として表に立っている人が講師も担当している場合は信用できる傾向にありました。
YouTubeなどの表に発信者として立っているけど、契約後はその人ではなく別の方が講師になる場合は、正直微妙でした。
値段はそれなりかかる割に、講師のレベルや実績は高いわけではなく、運営の対応もドライでマニュアル通りだった印象です。
最近ではリモートのボイストレーニングを無料プレゼントしているスクールもあります。
気になる方は、オンラインの声優スクール【Voice Camp】 から、キャンペーンが終わる前に応募してみてください。
舞台芝居から始めてみる
舞台芝居をしている劇団やお芝居のプロジェクトに参加してみるのもおすすめです。
これは地方にいる方もできる方法で、養成所や専門学校に入学せずとも、お芝居の基本に触れることができます。
プロジェクト単位や1ヶ月単位で費用が発生するため、まとまったお金がなくても、取り組みやすいでしょう。
私も大阪と神戸で2つの舞台芝居に挑戦しました。
「声優は身体表現をしてはいけないから意味ないじゃん」と思う方もいますが、
体を使ったお芝居から声だけを残したのが声優さんのやっていることです。
身体を使う感覚だけを残すことで出せる声もありますので、それらの感覚を掴むためや、
お芝居の世界や業界の慣習みたいなものを学ぶことができると思います。
力を蓄えたらオーディションに挑戦する
これまで紹介した方法で、ある程度の力をつけたら声優志望向けの新人発掘オーディションなどに応募してみるとよいでしょう。
ある程度の力試しや、ライバルにどんな人がいるのか、どんな人が勝ち上がっていくのかを目の当たりにすると、
これから自分が身につけるべきことや方向性を知るきっかけになるでしょう。
もっと本気で取り組んでみたい!と思えるようになったら、
学費は必要であっても養成所や専門学校でしっかり学ぶことを考えてもいいかもしれません。
将来的に後悔しないために資料請求だけしてみるのもアリだとは思いますので、
気になる方はアニメ・声優の専門スクール【KADOKAWAアニメ・声優アカデミー】から、無料で資料請求をしてみてください。
発声方法をYouTubeなどで学ぶ
最近は実力のある人がYouTubeで発声方法を発信していることが多いです。
それでも誰が発信しているかは確認すべきですが、一度検索して、カラオケなどで試してみると良いでしょう。
正攻法じゃない方法で声優を目指すなら自主制作
正攻法で声優を目指すなんて厳しいと思う方に、自主制作で発信していくこともお伝えしておきます。
極端な話ですが、制作に関わる人から直接声がかかれば、声優として作品に参加することが可能です。
最近では動画も台本もAIで作ることが可能です。
それらに声をあてて、YouTubeやSNSで発信しておくと、自分の声の名刺(ボイスサンプル)を自然な形で世の中に出すことができます。
AIで作る以外に、アニメやCG制作ができる人と組んで、作品を作るのも良いでしょう。
制作陣の知り合いが欲しい方は、制作に関係する学科も持つ専門学校に入学すると良いかもしれません。
アニメ・声優の専門スクール【KADOKAWAアニメ・声優アカデミー】がそうなので、気になる方は資料請求をしてみてください。
まとめ|独学で声優は難しいけどやりようはある
独学でやるのは難しいですが、多少お金を出せたり、無料のボイトレやワークショップに申し込めたりするなら、やりようはあります。
アニメの文字起こしなど、勉強できることもたくさんあるので、気になる方はやってみてください。
とはいえ、専門学校や養成所に通うのがおすすめではあります。
こちらも、将来の自分のためにと思って、どこかしらから資料請求だけでもして、温度感を確認しておくことをおすすめします。